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元本保証を投資に求めるべきか否か

「資産運用における元本保証の良し悪し」

元本保証がある投資商品って一見すると非常に魅力的ですよね。どんなに大きな損失を出しても投資した全額が戻ってきますし、資産運用で損失が発生するリスクがゼロなんて夢のようです。

一見するとメリットしかない元本保証ですが、資産運用の世界で元本保証を求めるのは良いことばかりではありません。なぜなら資産運用の期待リターンは許容リスクと比例する以上、資産運用で元本保証を求めるとなると自ずと資産を増やせなくなるからです。

このことをご理解いただくためにこのページではまずはじめに元本保証が付いている主な投資商品の期待利回りを紹介します。その上で元本保証を資産運用で求める良し悪しや元本保証の課題、そして損失リスクがほぼゼロの資産運用商品を取り上げます。

最後まで目を通せば資産運用で元本保証を求めるべきかどうか、元本保証並みに安全性が高いおすすめの投資商品が分かります。

利回り順、元本保証付きの投資商品ランキング

元本保証が付いている投資商品の利回りがどれほどのものかを考えるために元本保証が付いている投資商品にはどんなものがあるのか知る必要があります。そこでここでは目次にあるように元本保証が付いている代表的な投資商品の名前と期待利回りを人気ランキング順に紹介します。

まずは元本保証が付いている人気の投資商品を期待利回り順にまとめてみました。

投資商品 期待年利
海外債券
(先進国)
1%~2%
定期預金 0.05%~0.3%
国債 0.20%
普通預金 0.02%

ここでまとめましたように海外債券以外は1%を切っていますよね。つまり、海外債券以外の元本保証付きの投資商品で資産運用に取り組む場合、資産を増やすことは基本的にできません。

もちろんあなたの目的が資産運用ではなく、資産防衛でしたら悪くはありませんが、資産を増やしたいのでしたら他の投資商品を利用したいですね。

高利回り商品は全てリスクマネー

それでは資産運用で今ある資産を増やしたいのでしたらどうするべきかというとある程度の利回りが見込める投資商品で資産運用に挑戦するしかありません。

なぜなら期待利回りが0.2%の国債を使って100万円の元手を運用した場合、10年後に運用資金は102万円しか増えません。その一方で6%程度の利回りが見込めるリスクマネーである不動産投資で資産運用に取り組むとどうなるでしょうか?

詳細な計算方法は割愛しますが、10年後の時点では元手の総額は179万円にまで増えます。先ほど紹介した国債を利用した資産運用と比較すると格段に効果的に資産の総額を増やせていますよね。

要するにもしあなたが資産運用で資産を増やしたいのでしたら、元本保証を捨てて資産総額が減るリスクがあるリスクマネーで資産運用に取り組んだ方が良いのです。

資産運用では元本保証の追及は失敗のもと

資産運用で元本保証を追い求める根本的な問題というのは資産運用の失敗確率が非常に高くなることです。

なぜなら端的に言ってしまうと資産運用の最終的なゴールというのはあなたが希望する金額を作ることだと思います。何度も繰り返しになりますが、元本保証がある資産運用の場合、年間の期待利回りはせいぜい1%程度ですので、最終的なゴール金額の達成が困難になるからです。

もちろんあなたが既に相応の金額の資産を持っており、資産運用の目的が資産を減らさないことなら悪くはありませんが。

いずれにしましても資産運用で元本保証を求める場合、資産を減らさないことには成功しても資産運用の根本のゴールの達成には失敗すると思います。繰り返しになりますが、資産運用で失敗をしたくないのでしたら多少のリスクを負ってでもリスクマネーで運用した方が賢明です。

実は元本保証には穴が多い

先ほど資産を増やしたいのでしたら、資産運用で元本保証を追い求めるべきではないと話しました。この話と関連して更なる元本保証の課題を取り上げるとなると元本保証にはいくつも穴があることです。

どんな穴があるかというと代表的な穴としてはこちらの通りです。

投資先が潰れると紙切れになる
満期があるケースが多い
金額制限があることが多い

ここで取り上げたそれぞれの穴の詳細についてはこれから見ていこうと思います。

発行元の倒産リスクと満期の問題

1つ目の「運用先が潰れると紙切れになる」というのは海外債券や企業の社債に該当するケースです。元本保証がある債権の場合、満期を迎えれば無事に元本全額が還ってきますが、満期を迎える前に運用元が潰れるとどうなるか。

それは1円も戻ってこない恐れがあります。例えば企業の社債の場合、社債を発行した企業が倒産した場合、買った社債はほぼ無価値になります。それに社債には通常満期がある分、満期前に購入した社債を売却すると通常は元本割れが発生します。

これは2つ目に取り上げた「満期があるケースが多い」という項目ですよね。満期という概念と債権の発行元の倒産リスクを考えると元本保証といっても真の意味では元本保証にはなり得ないのです。

銀行預金の課題

それに資産運用の世界で真の元本保証を提供していると認識されている銀行預金にも問題があります。なぜなら銀行の預金が提供する元本保証には1,000万円という金額の上限があるので、1,000万円を超える金額については保証の対象外だからです。

つまり、銀行に1,500万円を預けた場合、1000万円までは元本保証の対象になりますが、残りの500万円は元本保証の対象外になるのです。この話を聞くと元本保証はそこまで追い求める価値があるものではないと思わないでしょうか。

ちなみに今紹介した銀行の元本保証額の制限制度は一般的にペイオフ制度と言われております。ペイオフ制度の詳細が気になりましたら詳しくまとめられているこちらのページに目を通すとよいでしょう。

ペイオフ制度の詳細はこちら

安全性の高いおすすめの商品は保険

これまで元本保証のある資産運用の期待利回りや資産運用で元本保証を追い求める問題点についてまとめてきました。ここまでの内容をまとめると資産運用で元本保証を求めると資産運用の根本のゴールを達成できない可能性が高いので、あまりおすすめできません。

ただし、元本保証に興味があるあなたに「資産運用で元本保証を求めるのはNG」というと資産運用への関心が無くなってしまうかも知れません。そこでこのページの最後に元本保証とまではいかずとも安全性が高い資産運用の中で運用のゴールを達成できる投資商品を紹介します。

その投資商品とは何かというと貯蓄型の保険です。

どうして貯蓄型の保険をおすすめするかというと保険商品の場合、今のあなたが希望する人生における保証がほぼ無条件で手に入るからです。例えば学資保険の場合、あなたの身に何かがあっても子供の大学進学費を準備することができます。

これは子供の養育費のために資産運用に取り組む人のニーズにマッチします。しかも貯蓄型の保険の場合、満期の支払年数が決まっていることがあり、満期分の保険料を支払ったうえで保険契約を解約するとトータルで支払った保険料以上の払戻金が通常戻ってきます。

要するにあなたが求める保証をお金をもらって手に入れることができるのです。お金がもらえてあなたが資産運用で追い求めていた人生の保証が手に入るなんてとてもおいしいですよね。

もしあなたが資産運用で元本保証を求める問題点を認識しながらも元本保証は捨てがたいということでしたら貯蓄型保険は最適な選択になります。

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